1.売買の種類
金融商品取引所における株式の売買の種類は以下のように
区分されます。
◆決済日の違いによる区分
(1)当日決済取引 (2)普通取引 (3)発行日決済取引
◆信用供与の有無による区分
(1)現物取引 (2)信用取引
◆売買立会市場によるか否かの区分
(1)立会内売買 (2)立会外売買
2.決済日の違いによる区分
(1)当日決済取引
売買成立のその日に受渡し決済をする取引です。
(2)普通取引
売買成立の日から起算し4営業日目に受渡決済をする取引で、
最も一般的なものです。
この取引には現物取引と信用取引があります。
(3)発行日決済取引
発行日決済取引とは、内国株券の発行者(企業)が株主割当により
新たに発行する株券を対象とした取引です。取引は新株の割当を受
けてから新株券の交付までの期間に行い、委託証拠金の差入れが
必要となります。
3.信用供与の有無による区分
(1)現物取引
売買を行おうとする個人や法人が、自分が保有している株式の売却や
自己資金を使って株式を買う場合を現物取引といいます。
(2)信用取引
投資家が金融商品取引業者から、購入代金を借りて株式を買うとき、
又は株券を借りて売りつける場合を信用取引といいます。
4.売買立会市場による否かの区分
(1)立会内売買(立会市場による売買)
立会内売買における取引の方法はオークション方式による売買となります。
オークション方式による売買とは、投資家の売り・買いの注文を銘柄ごとに
集計し、最も低い値段の売り注文と最も高い値段の買い注文とが合致して
約定するという個別競争売買によって行われる取引です。
(2)立会外売買
立会外売買とは、立会内売買のように個別競争売買によらず、一般的には
売り手と買い手が合意した価格・数量等によるクロス取引で約定を成立させる
取引のことをいいます。
立会外売買は、以下のように各取引所の電子取引ネットワークシステムを
介して行われる売買制度です。
・東証:ToSTNet1(単一銘柄取引、バスケット取引)、ToSTNet2(終値取引)
・大証:J-NET ・名証:N-NET
立会外売買はその取引手法によって、立会外単一銘柄取引、立会外バスケット
取引、終値取引、自己株式取得取引に区分されます。
◆立会外単一銘柄取引
単一銘柄のクロス取引のこと。
◆立会外バスケット取引
15銘柄以上かつ売買代金合計が1億円以上で構成されるポートフォリオをワンセット
で売買する取引。
◆終値取引
終値又はVWAPにより行う取引。
◆自己株式取得取引
大証及び名証に設けられている事前公表型自己株式取得に特定した制度に
おける取引。